スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)

マウリツィオ・ポリーニ 「ショパン/練習曲 作品10、作品25」

フレデリック・ショパン
「練習曲集 作品10・作品25」

(Pf)マウリツィオ・ポリーニ

(演奏時間)56'06

Deutsche Grammophon 
1972年





  1. 練習曲 第1番 ハ長調 Op.10-1「滝」
  2. 練習曲 第2番 イ短調 Op.10-2
  3. 練習曲 第3番 ホ長調「別れの曲」
  4. 練習曲 第4番 嬰ハ短調 Op.10-4
  5. 練習曲 第5番 変ト長調「黒鍵」
  6. 練習曲 第6番 変ホ短調 Op.10-6
  7. 練習曲 第7番 ハ長調 Op.10-7
  8. 練習曲 第8番 ヘ長調 Op.10-8
  9. 練習曲 第9番 ヘ短調 Op.10-9
  10. 練習曲 第10番 変イ長調 Op.10-10
  11. 練習曲 第11番 変ホ長調 Op.10-11
  12. 練習曲 第12番 ハ短調「革命」
  13. 練習曲 第13番 変イ長調「牧童」
  14. 練習曲 第14番 ヘ短調 Op.25-2
  15. 練習曲 第15番 ヘ長調 Op.25-3
  16. 練習曲 第16番 イ短調 Op.25-4
  17. 練習曲 第17番 ホ短調 Op.25-5
  18. 練習曲 第18番 嬰ト短調 Op.25-6
  19. 練習曲 第19番 嬰ハ短調 Op.25-7
  20. 練習曲 第20番 変ニ長調 Op.25-8
  21. 練習曲 第21番 変ト長調「蝶々」
  22. 練習曲 第22番 ロ短調 Op.25-10
  23. 練習曲 第23番 イ短調「木枯らし」
  24. 練習曲 第24番 ハ短調「大洋」


ショパンの練習曲は全27曲ありますが、その内24曲(作品10と作品25の全曲)が収録されています。練習曲と題するこの楽曲はその名の通り「これらの作品を練習すれば上達しますよ」というようなもので、各々の曲に意図が含まれております。第18番などは3度和音を速いパッセージで弾かなければならない技巧的な曲で、第24番まで弾き通すと弾き手にとっては確かな手応えがある、と思われます(自身弾けないので何とも言えません)。

しかしそれだけではありません。「練習曲」と題するのが勿体無いほど音楽として完璧に聴こえますし、見事弾きこなせばショパンの真髄を垣間見ることが可能です。そのよい一例がこのイタリアはミラノ出身のマウリツィオ・ポリーニのエチュードなのです。

第6回ショパンコンクールを優勝しその後10年間ミケランジェリに師事し、颯爽とショパンのエチュードを披露して魅せてくれ(といってもリアルタイムでは知りませんけれども)、自分はそのポリーニのエチュードがお気に入りなのです。

本盤がショパン・エチュードの決定盤だ!!という方がとても多い反面、冷たく冷徹な演奏と酷評されていることも結構あります。自分は擁護派なので色んな声が多くあるということは、それだけ聴かれている演奏なのだろうと御都合主義的な目線でおります。

冷徹や機械的な演奏というのも分からなくもありません。終始均等な音を鳴らしているし、録音かはたまたピアノ自体の響きがクリアに過ぎるのですね。ですが転じてそれは賛美にもなり得て、均等に音を鳴らすタッチは技術的に優れていなければ出来るものではないでしょうし、細かなパッセージまで難なくこなす超絶技巧です。

また、徹頭徹尾一貫性のある音楽性は透徹した演奏の賜物でしょう。韋駄天の如きスピードであっという間に終わってしまう第1番なども一音足りとも疎かしませんし、人口に膾炙された第3番「別れの曲」のホ長調でさえタッチは強靭といってもよいくらいです。それでいて優しく憂いもあるのは彼ならではと思っています。曲の解釈も剛毅というのでしょうか、見事です。

しっかりと細部にまで気を配っていて、表面的であろうが芸術性を感じなかろうが、どこまでいってもロマンチックで何度も聴きたくなってしまいます。



スポンサーサイト
.22 2016 【クラシック】ピアノ comment0 trackback0

アンドラーシュ・シフ 「J.S.バッハ ゴルトベルク変奏曲 BWV988」

J.S.バッハ
「ゴルトベルク変奏曲」

(ピアノ)アンドラーシュ・シフ
               Andreas Schiff

(演奏時間)71分11秒

ECM 2001年10月 バーゼル(ライヴ録音)

ゴルトベルク変奏曲はロシアの大使であるカイザーリンク伯爵の不眠を解消するために書かれた曲だと言われていますが、自分はとてもこの逸話に違和感乃至矛盾を感じて止みません。不眠解消の為というよりかは寧ろ眠りたくない時に聴く楽曲ではないでしょうか?これ程完璧な小品を聴いていて眠気が訪れるというのは、自分にとっては信じ難いですし、始めの標題で目が冴えてしまうんじゃないかな、と思えてなりません。

この楽曲を語るときに必ずと言って良いほど引き合いに出されるのがグールドの演奏です。彼の登場以来ゴルトベルク変奏曲は良くも悪くも彼に絡め取られてしまっているような気がしますが、彼の演奏には彼の良さが、シフの演奏はシフの良さがあります。どちらが好みか?と問われた場合、自分なら迷うことなくシフの肩を持つことと思います。

30の変奏が冒頭と末尾のアリアに挟まれた構成ですが、シフの演奏は1音で劇的に何がが伝わってくるものではなく(ですが1音1音丁寧に鳴らしてます)、音が奏でられていくたびにじわりじわりと染み入ってくる演奏です。冒頭のアリアが回帰するダ・カーポのアリア。70分弱ある演奏の長い旅路にはシフのもてなしが幾つもあり、終着点でシフに、或いはバッハに感謝せずにはおれなくなります。

彼のピアノはとても柔らかでいたって自然。衒いのようなものは一切感じられず、瑞々しいタッチと自由闊達な演奏に終始しています。柔らかなフレージングも淀みのないレガート奏法などを耳にしていると、クライマックスに向かって技巧的になるにせよ、ヴィルトゥオーソ性はこの楽曲の何かを覆い隠してしまいそうで必要はない、と言い切ってしまっても悔いはありません。

オクターブを上げて弾いたり装飾音に変化をつけたり、第九変奏のカンタービレなども好ましく思えますが、明晰な解釈をしているな、と思えるのはリピートを省略せず全て弾ききっているという所。完璧なシンメトリー構造を再現するにはなるたけ楽譜の音を省略しない方が良いのは明白ですし、何より偉大な作曲家が記した世界共通言語を省略するということは、言葉1つ取り払ってしまうのと同じです。表現したいことの文章の一語を取っ払ってしまうと、ときにその一語だけで全く意味が汲み取れなくなることもあるでしょう。同じく、音符も同様、と考えているのでシフのリピート全演奏はそれだけで価値があるとも思えます(因みにグールドは省略が多いです)。故に「ゴルトベルク変奏曲」、転じてバッハのエッセンスをしっかりと汲み取っているのではないかなと思えるのです。

スイスはバーゼルでのライヴテイク(再録)ですが、ECMの録音技術も良いのでしょうか、1音1音が明瞭で響きも美しいです。「ゴルトベルク変奏曲」での1つの到達点、といっても過言ではないでしょう。これが書かれた時代にピアノという楽器は登場してなかったですが、ゴルトベルク変奏曲はピアノの為にあるんだな、と思わせてくれたのは何を隠そうこのアンドラーシュ・シフなのでした。


.20 2016 【クラシック】ピアノ comment0 trackback0

ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番 (P)ユジャ・ワン アバド指揮/MCO

パガニーニの主題による狂詩曲 
ピアノ協奏曲第2番

(ピアノ)ユジャ・ワン 
(指揮)クラウディオ・アバド
マーラー室内管弦楽団
(Deutsche Grammophon 2010年(ライヴ))


上記2作品が収録されているCDですが、今回はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を取り上げたいと思います。これだけ人口に膾炙された楽曲(ソチでの迫真の浅田真央を見事に装飾したあの曲)であるので、名演名盤は数多いと思われますが、個人的にユジャ・ワンのピアニズムは好ましく思えます。

ユジャ・ワンは中国出身のピアニストで音楽一家で育ったようです。彼女の演奏は好意的な批評をよく目にしますが、自分も同じ感情を持っています。ロシアのロマン派を代表する曲であり高度な技術を必要とするこのコンチェルトを、彼女は臆することなく弾きこなしていて世評通りの技巧を聴かせてくれるのです。因みにライヴ盤だったりします。

この楽曲は冒頭部の和音が鐘の音を模していて、この和音の響かせ方はとても大切な気がします。ユジャ・ワンは見事にクリアしておりました。ピアニスティックで華麗な効果を持つ曲で造形的にも完璧、といって良いほどの楽曲なのですが、彼女はオーソドックスな解釈で鮮やかに音色を提示してくれます。天衣無縫という言葉がピタリと当てはまるかのようでもあります。

ラフ2は色んな音源を聴き比べていて、といっても必聴盤リヒテルは未所持という体たらくなのですが(汗)、基準盤はルービンシュタイン(名演!)で聴き込み、アシュケナージ、ツィメルマン、ラフマニノフ(自演)、グリモー(スキデス)、ヘルフゴット(『シャイン』のモデル)、等と比較してみてもラフマニノフの絢爛さやノスタルジーを豊かな表現力で魅せてくれ、ユジャ・ワンのテンペラメントには舌を巻いてしまいます。伴奏も流石のアバド/MCOといった感じで満足させてくれるものとなっていて、特に第2楽章での木管が響きの美しさには心と言わず外見までも洗われそうになります。コンチェルトの2はルービンシュタインが好みなのですが、ユジャ・ワン盤も甲乙つけがたいです。

アルゲリッチを彷彿とさせると言われるくらい攻めの強いピアニストの様ですが、この演奏では「付いてこれる人だけ付いてきなさい」的なアルゲリッチ/佐藤亜紀様式の印象は持ちませんでした。寧ろ爽快な演奏や流れる様なレガート奏法、詩情豊かで情感に訴えかけるタイプのピアニストなのだなという印象を受けますがどうなのでしょうか。

録音があまり良くなく少しボリュームを上げないと聞こえ辛く、スピーカーに1枚羽衣が引っ掛かっているのかな?と感じてしまう鳴りです。とはいうものの、掛かっているのは羽衣なのです。録音の瑕疵も彼女の素晴らしい演奏の邪魔にはなれないのでした。まぁ、自分の機材の善し悪しも影響していないとは言い切れないのが痛い所でしょうか(苦笑)

それにしても、クラシックの感想を書くのは初めてでしたが困難な作業なのですね(汗)ですが、調べたりもするので色々学べたり、愉しくもありました^ ^



.10 2016 【クラシック】ピアノ comment0 trackback0
 HOME 

プロフィール

チルネコ

Author:チルネコ
読書をライフワークとしております。読むジャンルは本のジャンルは基本的に小説です。特に文学、ミステリ、SFを好み。何かお薦め本があればご指南ください。リンク・コメント・TBも大歓迎ですのでどうぞよしなに^^

カレンダー

<< 11
2017
>>
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

訪問者数

ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へ

書評サイトさん

読書&鑑賞メーター&音楽メーター

チルネコさんの読書メーター チルネコさんの読書メーター チルネコの最近読んだ本 チルネコさんの鑑賞メーター チルネコの最近観たビデオ
http://ongakumeter.com/u/1347

MY リンク

ブログ内検索+用語検索

ブロとも申請フォーム

ブロとも一覧

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。