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アイザック・アシモフ 『はだかの太陽』

はだかの太陽


すべてがロボットによって管理される惑星ソラリア・・・・だが、そこで、有史以来初の殺人事件が発生した。ロボットしかいない密室で人間が殺されたのだ。ロボット殺人ができるはずはない。ソラリアの要請で急遽地球から派遣されたイライジャ・ベイリ刑事は、ロボットのオリヴォーとともに捜査に着手するのだが・・・・・・・『鋼鉄都市』の名コンビがふたたび登場し、完全殺人の謎を鮮やかに解明する、ファン待望の傑作SFミステリ
BY 背表紙紹介文 (ハヤカワSF文庫)



完成度もさることながらSFミステリとしても一SF作品としては三本の指に入るくらい大好きな作品『鋼鉄都市』の続編が本書『はだかの太陽』。先日手に入れたばかりですが、ベイリ&オリヴォーに再び逢えるとあらば早々に読まない手はないですね^^今回もSFミステリだしー。

今回は地球を出て惑星ソラリアで再びベイリ&オリヴォーが殺人事件の推理を展開します。といっても地球とは全然環境も習慣も違うので簡単にはいかないんですが、殺人現場がなんと密室殺人なのです。これは期待できるシチュエーションでした。その上、目撃者は0だし証拠も殺人の痕跡も現場には見当たらないとkちえるからワクワクするでしょう。この惑星ではロボットが人間の人口を上回っており捜査も難航し、地球人には右も左もわからないからますます捜査しがたい状況下にパートナー・イライジャは陥って四苦八苦^^。ミステリとしての用意は万全ですね。

そしてもちろんイライジャが謎を看破してゆくのですが、これもまた筋の通った論理的構築がなされており感心せずにはいられません。でもその感心も少しの間だけで疑問符が増えてきちゃいます^^;明確な理由を挙げることはネタバレに繋がるので控えますが、まずちゃんとした○○も確保できてないしそれで犯人を名指ししたわけですが、これはもはや机上の空論というしかありません。イライジャの構築した論理が想像のまま終わらせちゃったというミステリとしてはアンフェアといっても差し支えないくらい(苦笑)ロボット三原則の穴を付いた見事なロジック構築だとは思うんですが、詰めの部分でやや手落ちしてしまったという印象は否めません。でも自ら三原則の意表を突くところなどのアシモフのソフトな発想は素直に好ましいと思います。ラストの真犯人も意外性がないといえばそうですが、意外性があるといえばあります。これは受け取り方次第でしょうね(笑)SFの世界観やヴィジョン的にはさすがアシモフといった按配です^^


僕の中では一作目『鋼鉄都市』には遠く及ばない読後感でしたが、それなりに楽しめましたのでよしとしちゃいます^^


3.6 なむなむ!

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.11 2010 【本:アイザック・アシモフ】 comment0 trackback0

アイザック・アシモフ 『鋼鉄都市』

鋼鉄都市



警視総監に呼びだされた刑事ベイリが知らされたのは、宇宙人惨殺という前代未聞の事件だった。地球人の子孫でありながら今や支配者となった宇宙人に対する反感、人間から職を奪ったロボットへの憎悪が渦まく鋼鉄都市へ、ベイリは乗り出すが……〈ロボット工学の三原則〉の盲点に挑んだSFミステリの金字塔!   BY BOOKデータベース


アーサー・C・クラークと並んでSFの双璧といえるアシモフの『鋼鉄都市』読了。アシモフは貪欲な意欲で数多くのSF作品を残しているし、SFというとまず名前が挙がる人物の一人であるが、それだけではなく、科学解説者や科学評論者などの科学者としての功績も輝かしい軌跡を残している。しかも好奇心旺盛なアシモフはそれだけに留まらず自然科学や人文科学にも手を伸ばし、こういった広範な知識を元に作品を彼独特のアプローチで書き上げているSFを知らない人でも名前は知ってるという偉大な作家。<ロボット>という言葉を創造したのはカレル・チャペックだけど、<ロボット>を普及させたのはやはりアシモフたちSF者のこういった作品群にある。

地球の大地の上には住まず鉄と鋼に囲まれた<鋼鉄都市>というコミュニティに住むようになった未来の人類達。いくつかのコミュニティが存在しておりそれぞれ自給自足で合計80億人を突破した人類が微妙な危険と日常のバランスの上で日々を送っている。80億人もの人口へと突入しているので食料は常に枯渇状態で口にするもののほとんどがイースト菌、水の使用も階級によって制限され空気も人工のもの。ロボットとも共存しているが、何でも可能なロボットたちへの劣等感から人間はロボットを忌み嫌う社会であり、ロボットの有能性を勧める宇宙人との確執もあり現在から考えるととても住み辛い世界である。そしてその確執のある宇宙人側での住居空間で殺人が起きるが、それが地球人の手によるものだと予想され、地球側のC-5級刑事ライジ・ベイリと宇宙人側のR・ダニール・オリヴォー(ロボット)がパートナーとして真相究明にあたるのであるという正真正銘のSFであると同時にミステリのフーダニット・ハウダニットも取り入れた所がSFミステリなのだ。

SFとミステリを融合することで<ロボット工学の三原則>などSFのガジェットはミステリとして書かれるロジックに欠かせないものとして取り入れられており、SFとミステリがしっかりと相克しあっているのはスタンダードな名作たる所以である。ミステリを読みなれている方には犯人が誰であるのか、僕に目星が付いたくらいなので予想するのは簡単だろうが、本作の見所はむしろその全編に流れるロジックと人間とロボットの相違からくる葛藤、そしてロボットの三原則という制約の中での一連の関連性などにある。決してSFの面ミステリの面の一方面だけでは書けない中身とプロットであり、このSF的世界設定の綿密さがあるからこそ組み上げることのできるロジックに唸らされてしまう作品なのである。そして主人公が人間でパートナーがロボットというところに、結末へと繋がる見えない伏線が設定自体に張られていて、この両者の相手に対するとまどいや葛藤が身を結ぶ完成され尽したアシモフの物語の構築の仕方はSFミステリの範疇を越えたテキストといえる域にあると感じるほどであった。

どのジャンルでも素晴らしい作品を読むとそうなのだが、SFもやっぱり素晴らしいと思わせてくれる鉄板本。というかこの本に関しては鋼鉄本かな^^



4.2 なむなむ!
.06 2010 【本:アイザック・アシモフ】 comment0 trackback0
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