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出久根達郎 『猫の縁談』

                        
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猫と古本と古本屋の摩訶不思議な物語。古本一筋に生きてきた古本屋と、古本が放つ妖気に魅入られた古本世界の奇妙な人びととの交流を、抑えたユーモアで描き出す、はじめての作品集。  (BY BOOKデータベース)


出久根達郎さん初読です。タイトルにあるように<猫>が題材であもりますが、収録作5作ともに舞台は古本屋でそのご主人が主人公の連作短編。なんといっても出久根さんは直木賞も受賞している堂々たる作家でありながら、杉並区で〔芳雅堂〕という古書店を営んでいる古書店店主であり、安易な発想かもしれませんが作中の主人公も出久根さんのメタファーであると思われます。

「猫の縁談」「腹中石」「そつじながら」「とつおいつ」「猫阿弥陀」の前五篇が収められていて、どれも古書店や古本がらみの話であります。しかしタイトルの〔猫〕絡みの話というと、表題作と「猫阿弥陀」のみ。しかし、これがなんとも丁寧に練られたプロットの上にある作品で、どちらも猫を抜いてみても読み応えがありました(とはいえ猫ありきの話ですが^^。)。というか個人的に好きだったのもこの二作。〔猫好きだから〕というのも好きな理由として無きにしも非ずなのですが、好きな要素がほかにもあったので。

まず「猫の縁談」は主人公の古書店に<猫おじさん>が頻繁に通ってくるんですが、ある日自分の余命を思案して飼い猫三匹を引き取ってくれる人物はいないかと持ちかけられる。しかも猫一匹につきそれなりに値の張る古書も付けるという条件。無事二匹の引き取り手が見つかり〔猫の縁談〕も纏まりばんばんざい!とはいかないんですよねぇ~(笑)筋のネタバレはここらへんで自粛しますが、初め古書ありきで語られてたストーリーがなんだかんだでラストでは猫たちへとすり替わってるのが楽しめる上に微笑ましい顛末でした。「猫の縁談」というタイトルが似合う作品ですね^^

「腹中石」では古書店主人と<回し屋>一悶着を描いている。<回し屋>とはなんぞや?と思いますが、<セドリ>というのがいますよね、古本屋の店頭に出向いて目ぼしい本を抜き買いして転売する生業。<回し屋>というのは珍本などを新規に目録を出した古書店で発掘し、口銭を稼ぐ者のことのようです。最後の終わり方が秀逸でどうしてもあの白いマスクの下にある素顔を見たくっちゃうでしょう。「うぅ~ここで終わるなよー」と歯痒い(苦笑)「猫阿弥陀」はとても不思議な作品で時代を跨いだ古書店という名の絆を感じ、一種の<猫怪談>を読んでいるような日本的幻想的を味わわせてくれました。猫と古書店という組み合わせに勝るものはないですね。改めて強く感じました^^


通じて寒心することはやはり古書店店主であり作家でもある作者の博学ぶりですね。本の薀蓄はもちろんですが、物事をよく知っておられます(作中の店主は古書店の中堅といった按配で騙されちゃったりもしてまいsたが)。特に文章の言葉遣いが豊かで語彙が豊富。読んでるだけで古きよき日本の格式高さなるものすら感じ取れるでしょう。猫好きでなくとも本好きでれば楽しめる部分もあると思いますが、少し厳格な印象もあって作品と親密になりきれない感じも残ったんですが、小説ともエッセイとも取れるようなドラマには不思議さも堪能できて読後感も良好です^^


3.6 なむなむ!
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.30 2010 【本:言語芸術】 comment2 trackback0

comment

はじめまして!
…というか、もしかして「本が好き!」のチルネコさんですか?
もし違っていたらゴメンなさい。すぐ削除してくださいね。
もしそうだったら、ヨロシクお願いします☆
ちょくちょくお邪魔させていただきますね~☆
初めてなのに長々と失礼しましたe-466
2010.09.23 21:22
チルネコ
わぁ、惺さんこちらにも訪問していただいてありがとうございます!嬉しゅうございます(笑)
長々とだなんてとんでもないですっ!こちらこそ今後ともよろしくお願いしますね^^
まぁこのブログに関してはいろいろありまして(^^。)、またメッセージさせていただきますがお許しを^^;
2010.09.23 22:05

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