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ジョージ・A・エフィンジャー 『重力が衰えるとき』

重力が衰えるとき


おれの名はマリード。アラブの犯罪都市ブーダイーンの一匹狼。小づかい稼ぎに探偵仕事も引きうける。今日もロシア人の男から、行方不明の息子を捜せという依頼。それなのに、依頼人が目の前で撃ち殺されちまった!おまけになじみの性転換娼婦の失踪をきっかけに、血まなぐさい風が吹いてきた。街の秩序を脅かす犯人をつかまえなければ、おれも死人の仲間入りか。顔役に命じられて調査に乗りだしたものの、脳みそを改造した敵は、あっさりしっぽを出しちゃくれない。実力派作家が近未来イスラーム世界を舞台に描く電脳ハードボイルドSF。  (BY BOOKデータベース)


舞台はならず者が蔓延る近未来都市<ブーダイーン>。そこでその日暮らしの一匹狼のマリード・オードラーンはロシア系の男性から探偵の仕事を請け負う。しかし、その交渉の場であった酒場へジェイムズ・ボンドのモジュールをつけた男が乱入し依頼人を殺してしまった!そこからとある事件を巡って事件が続発し、マリードは犯人探しに乗り出すというなかなかのミステリタッチな作品でした。もちろん鮮やかで妖艶で機械的な装丁からSFと見て取れるようにサイバーパンクというのが核ではある。しかも作者がの写真を見るとターバンを巻いたイスラム系アメリカ人であるように、本書の中身もまたイスラム圏の都市という設定になっている珍しいSF作品。ただイスラム教の宗教観を押し付けるわけではなく、味付けとしてイスラム教をテイスティングしてるので難なく読めちゃいますけど。雰囲気的には退廃的ということで『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の世界観と似通っていて魅力的でしたよ。暗い世界なんだけどダークすぎないのも良かった。

SFとしてはどうなんでしょう?今でこそそんなに斬新なガジェットではないのかも知れませんけど、僕にとっては新鮮でしたね~。頭に手術を施してソケットを付けれるようにしモジュールやアドオン(ダディー)をはめ込むと擬似人格やいろんな知識を装着時だけ身に付けることができるというありがたい品物(ファミコンの人間版みたいな物)。<モジュール>で面白いものといえば<ジェイムズ・ボンド>などがありますが、マリードが装着してした<ネロ・ウルフ>なんかは笑わずにはいられません(笑)『料理長が多すぎる』などで出てくる巨漢グルメ安楽椅子探偵ネロ・ウルフを普通の体つきの男がなりきるんですよ。しぐさや歩幅や佇まいまでなりきってしまうのだから爆笑でした(爆)しかも助手である<アーチー・グットウィン>のモジュールまで出てきてちょっとした掛け合いまで披露してしまい一瞬だけレックス・スタウトの世界観も楽しめちゃうお得感^^。いやはやこの方のセンスはちょっと注目ですね。他にも性転換のガジェットや判別、易経電卓というオモチロイ発想などなど語りきれないSFガジェットが散りばた楽しくも妖艶な一冊。

しかし、順風満帆にいっていた犯人探しの佳境に差し掛かると一変しちゃって、思ってた結末とは違うだいぶ悲しいというか寂しい結末になってしまいます。マリードはこれからどうなるのか気になるところなんですが、この〔オードラーン〕シリーズは後二巻出版されてるようなので一安心。まだあと二冊は読めるんですよね。楽しみですな^^


ハードボイルドミステリサイバーパンクですね。インシャラ~~^^


4.5 なむなむ!


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.12 2010 【本:言語芸術】 comment2 trackback0

comment

こんばんは☆
サイバーパンクなるジャンル?に興味を惹かれ、図書館でとある1冊を予約してしまいました。
まだまだ手元に来るのは先のようですが、楽しみです。
チルネコさんも知っている本だと思いますが、今ここではナイショです!!

自分が普段あまり(というか殆ど)読まないジャンルなのですが、こちらの作品もなんだかとっても面白そう。
2010.12.13 20:43
チルネコ

>惺さん

こんばんわ~^^
そうですサイバーパンクです。簡単に言うと電脳世界って
感じでしょうか?仮想世界とかそんな感覚でいいと思います^^
僕もサイバーパンクはニューロマンサーすら読めてないんですが、
本書はほかのSFと比べても面白かったのでぜひ^^

えぇ~そんな風に言われると気になっちゃうじゃないですか!w
なんだろうなんだろう!

実は今読んでる本にあったディックの作品のご感想も楽しみに
してたりもしまっす(笑)
2010.12.13 22:49

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