スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)

三津田信三 『赫眼』

赫眼


目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。学校を休んだ彼女に届け物をしに、少年が訪れた家の奥―そこには、あまりにも禍々しい何かが横たわっていた…(表題作)。合わせ鏡が作り出す無限に続く映像世界。その魔力に取り憑かれた男を襲う怪異とは(「合わせ鏡の地獄」)。書下ろし掌編を含む、悪夢のような傑作十二編。    (BY BOOKデータベース  光文社文庫)


現代ホラー系の作家さんで一番好きな作家さんがこの三津田信三です、実は(笑)平山夢明も好きなんですが、あちらはグロさや黒さありきな作品色なのに対して、三津田さんのはレトロというかオーソドックスというか、やっぱ横溝正史に通じる怪奇・恐怖感が感じられるので好みとしては三津田信三に軍配が^^

本書は三津田信三初の短編集ですが、井上雅彦編纂のアンソロジー〔異形コレクション〕に発表された作品を中心に書き下ろしの掌編も含めて編まれた怪奇短編集です。〔死相学探偵シリーズ〕も〔刀城言耶シリーズ〕とのリンクもありますし、十八番のメタ的要素ももちろんふんだんで短編集も長編と変わらず三津田信三らしさで溢れておりました^^


「赫眼」

美しく色香漂う美少女・目童たかりが登場する表題作。装丁にもあるように虹彩異色症(オッドアイでもいいのかな?)がやはり存在感抜群で、主人公の夢と現実の境目を侵食するかのような恐怖にゾクゾクさせられてしまいます。ラストの一文を読んだら、「あぁ~早く誰かに話さなきゃ~~(怖)」と思ってしまうでしょう^^。

「怪奇写真作家」

写真のヴィジュアルとともに添えられた文章から語り部とも言われる特異な実在する写真家サイモン・マースデンに魅せられ編集者となった主人公・三津田信三。とある人物にM・Yの写真を評価してもらえないかと相談を持ちかけられ、M・Yの家を訪問するのだが・・・・。という三津田信三お得意のメタ作品であったので嬉しい。しかもアナグラムときていて、短編といえどなかなか複雑な一篇になっている。三津田信三の真骨頂はやぱkろえだねぇ~~^^〔椅子に座ってるぺらぺらのアレ〕なんかも戦慄ものだし、「ダッダッダッ」と迫ってくるところの描写は読んでるだけで本からこちらにも飛び出してきそうで血の気がひいてしまいました(苦笑)

「見下ろす家」

〔幽霊屋敷〕ものの話を三つ披露されるのですが、一つ目二つ目はさらっと語られ、三つ目が本題であります。これが主人公の子供の頃の体験談なのですが、子供の好奇心特有の冒険心をくすぐられて廃屋を探検することになるんだけど、やっぱりそこで奇怪な現象に遭遇するというシチュエーションは至ってありそうなお話です。が、忌まわしい記憶のまま終わる演出がひんやりと尾を引いたりと、ベタでも三津田さんの力量がうかがい知れる一作。

「よなかのでんわ」

タイトルにあるように夜中に突然旧友から電話がかかってくるのだけど、これが最後まで電話のやりとりに終始される一風変わった一篇でした。しかもこれは一番ミステリ的展開が発揮されておりますし、怪奇ものとしても一級品!怪奇小説家・東城雅哉の名前も登場するので刀城言耶シリーズ好きには嬉しいでしょうね^^ラストの一文「・・・・・○○で」はホントちびってしまう怖さです・・・^^;

他にも刀城言耶シリーズの一つ「灰蛾男の恐怖」や三津田信三シリーズの「後ろ小路の町屋」、乱歩リスペクトバリバリの「合わせ鏡の地獄」とか死相学探偵ものの「死を以て貴しと為す」などがあります。どれもゾクゾクくる内容とオチですが、死を以て~だけはオチが見え透いてました(笑)


三津田さんの中にはスティーヴン・キングばりの虚構の同一世界が広がってるのではないのかな~と思ってしまうほどのスケール感が見え隠れしてこれから先ずっとも楽しみが減らない作家さんのような気がしてます^^



4.0 なむなむ!


↓参加しております^^

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
人気ブログランキングへ
関連記事
スポンサーサイト
.19 2010 【本:言語芸術】 comment4 trackback1

comment

風竜胆
三津田信三、私も最近よく読んでいます。ところで、このイラスト、ぞくりとする不気味さが漂って、なかなかいい感じですよね。
2010.12.20 21:48
道楽猫
うわー。
なんかぞくぞくしますねー。
表紙絵がやばいですねー(笑)。
怖いのは苦手と言いつつ本当は好きだったりもするので
ちょっと読んでみようかな。
2010.12.21 08:13
チルネコ

>風竜胆さん

三津田さんは素晴らしい作家さんですよね~^^内容のほうも怖かったですが、おっしゃるように装丁画もゾクゾクきますね^^;TBありがとうございます!
2010.12.21 08:30
チルネコ

>道楽猫さん

えぇえぇ、これはゾクゾクするでしょ(笑)
内容の方もざわざわと胸がドキドキする怖さがあるので、
興味がおありならぜひ一読ください^^
これは短編集でそこまで人気のある作品ではないよう
なのですが、三津田作品では刀城言耶シリーズはまず
ハズレないようですよ。
2010.12.21 08:33

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://kurogokegumo.blog135.fc2.com/tb.php/125-bb66e3f4
 三津田信三のホラー作品「赫眼」(光文社)。「あかめ」かと思ったら、「あかまなこ」と読むようだ。三津田氏の作品は初めて読んだが、恐怖の描き方がうまい作家だと思った。 ...

プロフィール

チルネコ

Author:チルネコ
読書をライフワークとしております。読むジャンルは本のジャンルは基本的に小説です。特に文学、ミステリ、SFを好み。何かお薦め本があればご指南ください。リンク・コメント・TBも大歓迎ですのでどうぞよしなに^^

カレンダー

<< 08
2017
>>
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

訪問者数

ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へ

書評サイトさん

読書&鑑賞メーター&音楽メーター

チルネコさんの読書メーター チルネコさんの読書メーター チルネコの最近読んだ本 チルネコさんの鑑賞メーター チルネコの最近観たビデオ
http://ongakumeter.com/u/1347

MY リンク

ブログ内検索+用語検索

ブロとも申請フォーム

ブロとも一覧

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。