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池内了 『ヤバンな科学』

ヤバンな科学


科学者という名の「野蛮人」が地球を支配しようとしている!遺伝子操作、地球温暖化、宇宙開発など、地球規模の問題から、SARSをはじめとする新しいウイルスの流行、BSE(狂牛病)騒動、携帯電話による電磁波被曝などの生活に直結した問題にいたるまで、最新の科学・技術問題をわかりやすく解きあかす。あまりにも巨大化した現代科学にかわる、身近な自然現象や人間の暮らしを考える、新しい博物学を提唱する。  (BY BOOKデータベース 晶文社)


宇宙物理学者である池内了(さとる)著『ヤバンな科学』でございます。『観測的宇宙論』『泡宇宙論』などの著作から〔宇宙論〕の大家のような方なのだと推測される。また、僕が毎回更新を楽しみにしている松岡正剛さんのHP『千夜千冊』でも『物理学と神』という著作を取り上げられており、常々読みたいと思っておったところ入手したので早速一気に読んでしまった。

本書はタイトルにあるように〔物理学〕とか〔生物学〕といった限定された科学学問の話などではなく、〔科学〕と直結する多岐に渡る事柄へ言及されていて、時事評論のようなものからコラムエッセイといったスタンスで多くの事が書かれている。例えば「食」というものを遺伝子操作や人工化学物質という観点から捉えてみたり、「環境エネルギー論」や「超科学」などに走ってしまう理由など、科学というものを科学者として、または一般人目線で述べられたり警句を発したりしているので、普通に読み易く科学の面白さと危うさを同時に知れたりもする易しい本だと思います。

科学者なのに批判的な印象も強かったんですが、著者の発言はこうである。

「私は科学の否定論者ではなく、科学がまっとうに育ってくれることを望む人間である。それ故こそ、

厳しい科学批判をする一方、科学の新しい可能性を探りたいと思ってきたのだ。」と。

このあとがきでの言葉は至極もっともであり、科学の研究と成果に執着するあまり、科学者はそれによって齎される恩恵とそれと共に付随する悪を念頭に置くということを怠ってきたのも事実であるからです。現にアインシュタインでさえ後は反対運動をしたとはいえ、自身の研究が原爆水爆を生み出してしまう元凶となったのは事実なのです。池内さんもそれを本書の一つめで「アインシュタインが一番悪い!?」というタイトルで論じておられる。しかし、これはアインシュタインが悪いのでもないし、アインシュタインが発見しておらずとも人類は遅かれ早かれあの方程式を誰かが発見したハズだ。しかもその反面原発など生活にかかせないいほどの恩恵も受けているのである。要は科学者は自覚し、国は吟味し、市民は監視しなければならないのであると僕は思う。それが科学の恩恵を被る表裏一体ではないのか?リスク回避だけ科学者や政治家にまかせっきりで、クーラーガンガン、日々インターネットし温暖化や環境は企業や国が頑張れ~では全く話にならない。まずは簡単なことから知ることを始めればいいのだ。僕の現状がまさにそれであります(オイ)^^。

まずは知ることから始めればいいのであり、こういう本はそういう動機で読んでも理解可能な範囲の事象ばかりを論じているのです。何も一夜にしてフランスでベストセラーとなったモノーの『偶然と必然』という難解な本を読めとは誰も言わないだろうが、日本の一般人の科学探索や探究心は以上に少ない。小説を読むとはまた少し異なるけど、読み物としての面白さはなんら遜色がないのに^^;ホーキングは売れたようだけど、これはやはり話題先行の流行としてだと睨んでいるがどうでしょう?そこから発展さしたら知的水準が高い国民性が出来上がるハズなので日本の科学者さんも頑張ってベストセラー出して欲しいです(笑)

アスベストやBSE問題が発覚するとまず「予見できなかった」や「科学的根拠がない」などというお国柄であるが、これは放置気味だったメディアも一般市民も悪い。発覚するまでは任せっきりで露見したら「あんたら専門家の怠慢だ」などと言うのは少し自分勝手な解釈である。科学実験でのモラル・ハザードはどうしようもないとしても食に関することや環境面でのモラル・ハザードは少なくとも市民が科学に関心を持ち、科学に敏感であればあるいは防げる事柄だとも思う。なんでもかんでも専門的な問題だけ科学者などに任せて、科学者が生み出した成果からくる恩恵だけ受けていてはいつまでたっても科学技術の内実はブラックボックスのままなのだ。

〔京都議定書〕ではホスト国として張り切ったわけだが、成果もマイナスだしそもそも日本は1985年のオゾン層破壊を防止する「オゾン層保護に関するウィーン条約」などでは反対しているし、「モントリオール議定書」でもしぶしぶ締結したが、元は反対しているのであります。いいことだけ大々的に報じて短所を隠すような体制ではいけないなぁとしみじみ感じました^^。

何も難しい科学を知ろうとしなくてもいいのであって、背伸びしても僕みたいに基礎がないと何もならない(笑)夏目漱石の弟子で物理学者の寺田寅彦は「風土の科学」という土着に即した科学研究にも大きな可能性があると示唆していたが、一般人にもそれは可能というか細分化されすぎた物理学や天文学はもはや無理なのでまずは身近な対象から普遍的な科学を見出せばいいんだと思います。生物、川の水、草花、雲、環境の変化など〔等身大の科学〕に興味を持てれば十分。その興味を書物などに求めれば、実験なんかなくっても本書のような書物から科学と接することができるんだから。そしてその先にはSF軽視な読書界空前のSFブームが舞い降りてくるという付加価値も楽しみなのでした(←阿呆)



3.7 なむなむ!



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.01 2011 【本:サイエンス/フィクション】 comment0 trackback0

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