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サルヴァドール・E・ルリア 『分子から人間へ』

                    分子から人間へ


ウィルスの複製または構造機構の解明により、デルブリュックとハーシー博士と共に<ノーベル医学生理学賞>を受けたサルヴァドール・E・ルリアの『分子から人間へ ~生命 : この限りなき前進~』をボヤッと読みました(苦笑)訳は渡辺格・鈴木孯之の共訳、1974年初版、文化放送から出版されていて、分子生物学の見地から生命観とその意を一般に広めるために書かれたものであって、難解な学術書などではなく、いくつかの専門的用語を理解できれば読めない本ではなかったです。他の出版社から出てる版もあるもよう。

読んだ本は1974年の初版本なので加筆修正もされておらず、日進月歩の科学からするともはや時代遅れの産物かも知れませんが、僕はまだ分子生物学の知識などほぼないですし(苦笑)、その当時に書かれた媒体のままの分子生物学の歴史のおさらいにもなるので古い版でいいんです(笑)

まず本書は進化から語られ、遺伝子、細胞、エネルギー、複雑さ、そして人間の起源から人間とはどうあるかというような流れなのですが、最後の人間はこれからどうあるべきかというのは読者に投げかける形で哲学的な読みにくい感じではないです。それよりもむしろ本書の核は「生命はすべてプログラムであり、それによる有機的な物質系が生物である。しかし生命は固定的なものではなく、遺伝物質(DNA)の変化と環境的相互作用(外的な影響)によって進化する存在」という思想を元に分子から人間へのミクロレベルでのプロセスを述べている。だが、著者は面白いというかユニークというか変わった人で、ノーベル賞を受賞したときよりも『分子から人間へ』が全米図書賞(NBA)を受賞したときのほうが嬉しいと語ったように、書物としての本書が評価されることを喜ぶだけあって一般の教養書として易しく優れていると感じます。

今ではワトソンとクリックの〔DNA二重螺旋〕は広く知られているでしょうが、本書はそういうDNAのようなナノサイズの事柄をよく知ることができます。例えば、〔タンパク質〕は遺伝子の化学的な文字であるとか〔遺伝子は一定の分子構造を持ち、それはすべての遺伝子に共通でなければならない〕や、アミノ酸とはタンパク質の構成成分で他のアミノ酸とともに鎖状に重合しタンパク質をつくるなどなど、未知なる世界が手を広げて待ってくれてます。特に興味をそそられた部分が〔遺伝暗号〕の部分であり、その構造は複雑極まりなく自己の神秘性すら感じてしまいます。

そして読んでいると人間の特殊性にも驚きますが、その進化の偶然と必然のプロセスにも驚き、分子レベルでは人間と動物は変わらないということに改めて信じられない思いです。分子、細胞、染色体、持っているものは同じでも姿かたちはこうまでも異なる神秘を、突き詰めて知りえることは学問的には素晴らしく幸福な時代に生きているのだと思えました^^でも僕の基本構造は小説をより深く楽しむ為の学問ですね、こういう本は。


4.0 なむなむ!
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.24 2010 【本:言語芸術】 comment0 trackback0

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