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太宰治 『ヴィヨンの妻』

ヴィヨンの妻


新生への希望と、戦争を経験しても毫も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命がけで新しい倫理を求めようとした晩年の文学的総決算ともいえる代表的短編集。家庭のエゴイズムを憎悪しつつ、新しい家庭への夢を文学へと完璧に昇華させた表題作、ほか「親友交歓」「トカトントン」「父」「母」「おさん」「家庭の幸福」「桜桃」、いずれも死の予感に彩られた作品である。  BY 背表紙紹介文 (新潮文庫)


太宰治・・・・・『走れメロス』しか読んだことないです(苦笑)しかも確か教科書に載ってるのを読んだだけなので、勉学に励んでこなかった僕としてはほぼ未読と一緒でございますー^^;海外文学は大学時代にいくらか読んだんですが、日本文学だけはとんと食わず嫌いで読んでなかったんでここらで一丁巻き返しをと。

本書には「親友交歓」「トカトントン」「父」「母」「ヴィヨンの妻」「おさん」「家庭の幸福」「桜桃」8篇の短編が収められている。やはりどれも退廃的でデカダンス味溢れる作品ばかりである。以前ならこういう雰囲気はダメだったかも知れないけど、今は全然大丈夫。というか太宰作品なら以前でももしかしたら受け入れられたかもと思える要素があった。それが退廃的な中に共存するユーモアで、筋だけ見ると暗い話ばかりなのだけど、人物の行動や表現の特異さで暗すぎないのを保っている感じがする。いうなれば〔夜道の中にひっそりと佇む街頭〕といった按配でしょうか。暗いなかでもその少しの明かりがあるだけで、とても助かる。太宰のもそれがあるのとないのとではまったく違った印象を読者に与えてしまうでしょうね。絶妙なユーモア感がとても好ましいというのが一番の印象でした。

そしてなんといっても描かれる男どもがなんとも情けない限りなのだが、作中の女性には尽くされているのが不思議^^。モリミーの作品に出てくる草食系をもっと酷にした感じ。「ヴィヨンの妻」なんかの男の妻は酒場で働いてれば男にあえるなんてことをタララ~ンと言ってのけてるから尋常でない尽くし方だなぁ。そして「私たちは、生きていさえすればいいのよ。」なのである。実は諧謔味を溢れさせつつどれも主人公たちの幸せを示して終わっているのでは?と勘ぐってしまうほど登場人物たちに苦しみを覚えなかったのでした。


3.6 なむなむ!

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.11 2010 【本:言語芸術】 comment0 trackback0

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